前回は「ブロガー向けのWordPress活用方法」をお話ししました。
今回は「フリーランス・副業向け」のWordPressの活用方法をお話しします。
当然ながら、フリーランスや副業にもさまざまなジャンルがあります。
それぞれのジャンルで、デザインのスタイルが「明らかに異なる」ことが、今回ご紹介する事例でもわかるでしょう。
そして、その違いを見ることで「自分のジャンルや自分の仕事スタイルの場合、何を前面に出すべきか」のヒントも得られるはずです。
自身のジャンルのデザインはもちろん、他ジャンルのクリエイターの方々のデザインについても、ぜひ参考にしていただけたらと思います。
各業種の事例
事例は「WEBサイトを開設されることが多いと考えられる職種順」に並べさせていただいています。
(割合に加えて、その職種のクリエイター様の人口も加味しています)
グラフィック&Webデザイナー
出典:EMDesigns様
デザイナー齋藤貴志様によるデザイン事務所『EMDesigns』様の公式サイトです。
テーマは『WhiteAndBlack』というオリジナルテーマです。
デザイナー様のサイトであるため当然ではありますが、非常に美しくエフェクトの使い方なども参考になるサイト様です。
フォトグラファー・カメラマン
フォトグラファーのNAGI YOSHIDA(ヨシダナギ)様の公式サイトです。
テーマはオリジナルのものを使用されています。
トップで大きく動画を入れていることが特徴です。
フォトグラファーのサイトはどれも写真が芸術的に美しいため、差別化するには動画が有効ともいえます。
イラストレーター・絵本作家
出典:ごしまともり様
イラストレーター・絵本作家・映像クリエイターとして活躍されている、ごしまともり様の公式サイトです。
WordPressテーマはソースに表示されていませんが、メジャーなテーマで似ているものもあるため、そうしたテーマを使えば構造部分は再現しやすいかと感じます。
イラストレーター様のサイトはやはり「絵と実績がすべて」であり、シンプルな構造で作品と実績を並べていけば充実した公式サイトになることを実感できる例です。
漫画家
出典:百漫画様
元広告代理店営業の出身である漫画家・百万様による漫画制作事務所『百漫画様』の公式サイトです。
テーマはオリジナルのものを使用されています。
発注者様が知りたい情報がトップページできれいにまとめられており、フリーランスの漫画家様にとって特に参考となるサイトといえます。
フリーライター
出典:田中将介様
鳩山由紀夫さん・池上彰さん・出口治明さんなどにも単独インタビューをされているフリーライター・田中将介様の公式サイトです。
テーマはオリジナルのものを使用されています。
デザイン自体はシンプルであり、トップやサイドバーの画像を見ても「実績が最も重要」であることを実感できるコンテンツ内容です。
もちろん、実績がないうちは「いかにデザインで魅せるか」も重要ですが、並行して「実績や実力をつける」という根本的な努力を徹底することも大事といえます。
翻訳者
出典:エバンス愛様
通訳者・翻訳者のエバンス愛様の公式サイト(公式ブログ)です。
WordPressテーマは独自のものを使用されています。
豊富に記事を書かれており、とくに「積極的にブログを更新していきたい」と考えている翻訳者の方にとって、参考となるでしょう。
作曲家
出典:Jirafa様公式サイト
作曲家・シンガーのJirafa様の公式サイトです。
フリーテーマの「Activello」を使われています(Activelloのデモサイトはこちら)。
ほぼActivelloそのままですが、美しい写真とYouTube動画をトップに据えて、日本語にすると印象が大きく変わります。
「綺麗な宣材写真と作品の動画」があれば再現できるデザインであり、「Webが苦手」という作曲家の方にも参考となるでしょう。
モデル
東京のフリーモデルとして活躍されている、山内もえ様の公式サイトです。
テーマはオリジナルのものを使用されています。
「free-model.jp」というドメインを取得されており「フリーモデル ホームページ」で1位に出られるSEOの強さが特徴の1つといえます。
モデルのお仕事の傍ら、インフラ系SEとして勤務されているということで、WEB周りの知識に関してプロであることが、背景にあるといえるでしょう。
各業種に適したWordPressテーマ
WordPressテーマの中には、特定のフリーランスの職種に特に適したものもあります。
ここでは、それらのテーマを紹介していきます。
ライター向け:MAG
出典:MAG
ライターさんの場合、上の『MAG』のようにシンプルなテーマがおすすめです。
ポイントはトップの画像を考えなくていいという点にあります。
たとえば、下の『Minimaga』などのテーマもシンプルでライターさん向けですが「トップの画像を用意する」必要があります。
出典:Minimaga
それができればいいのですが、できない・難しいという場合は「トップ画像を考えなくていいテーマ」が、ライターさんには最適です。
フォトグラファー向け:NUMERO
出典:NUMERO
『NUMERO』はほぼ写真を並べていくだけで、ハイセンスなポートフォリオサイトが出来上がります。
個別ページも上のように写真がメインで構成されており、文章をほとんど書かなくても、見た目の整ったサイトを運営できます。
映像クリエイター向け:Satelite
出典:Satelite
映像クリエイター・ディレクターには『Satelite』がおすすめ。
画面がすべて1枚のビジュアルで埋め尽くされており、文章など映像以外のコンテンツを考える必要がありません。
デモサイトのトップはフォトグラファー用の写真ですが、横に2回スライドすると動画になります。
この動画のスライドを見ると、映像クリエイターとしてこのテーマを活用するイメージが湧くでしょう。
グラフィックデザイナー向け:UNIQUE
出典:UNIQUE
グラフィックデザイナーには『UNIQUE』がおすすめ。
大胆なビジュアルがトップで映えるデザインが特徴です。
トップイメージから下に続くボディ部分も、下の画像のようにインパクトのある色彩で、グラフィックデザイナーらしいWEBサイトを、簡単に制作できます。
最下部のプロダクトを並べる部分も、ポートフォリオをアピールしやすくなっています。
UNIQUEのデモサイトはこちらから見られます。
まとめ
今回の講座の要点を3行でまとめると、下のとおりです。
- どの業種でもWordPressでサイトを作っているフリーランスの方は多い
- 気になる人がいたらソースを見て「WPかどうか」「テーマは何か」をチェックしてみよう
- 各業種に適したテーマを使うのもおすすめ
次の講座では『中小企業向け:WordPress活用方法』について解説します。